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外国語を学ぶ意味

私は、本屋さんをぶらつくのが好きです

入り口近くには、
新刊書や話題性のある本が積み上げられていて
隅から隅までゆっくりと見て回ります

たいてい一冊は
読みたいなぁと思う本が見つかります。
買いたい本があれば、
即、アマゾンでポチっとしますが
本屋さんでなければ出会えない本
ってありますよね。

しかも、本屋さんによって好みがあるので
出会える本が違ったりもします。

今回ご紹介するのは
最近出会った、そんな本です。

高橋源一郎著「たのしい知識」

この本を選んだ理由は
「外国語を学ぶってこういうこと」
に関して、とても共鳴したからです。

ある大学でのできごと

フランス人の若い先生が
課題を出しました
「日本語の本を読んで
それをフランス語に訳しなさい」

生徒にしてみれば、会話を学びたいのに
なぜ、本を読むのか
ということなんでしょう。

ある生徒が反発します

「フランス語を話せるようになるなら
よく使われる、フランス語のフレーズとか
もっと役に立つことを教えてください。」

それに対して先生はこう答えました。
「あなたのとても親しい友人が亡くなった時に
フランス語で何と伝えますか?」

生徒は答えに詰まってしまいます。

「こういう時にどう話すか、
というフランス語の言いかたは存在しないのです。
そういうとき、人は自分の思いを
手本のない自分の言葉で話すしかない」

つまり、型にはまったパターンを覚えても
使える場所は限られている
会話を可能にするのは
まず母国語を学ばなければいけない。

私が共鳴したのは
母国語を大事にするという点です。

これまで多くの生徒さんたちに
英語を教えてきました。
その経験から言えることは、

もし同じ時間を英語の勉強した場合
日本語の語彙や表現の多い生徒さんのほうが
はるかに早く、英語は上達します。

ですから、あなたが子どもに
英語が話せるようになってほしいと
思うのであれば
普段から、しっかりと
親子でコミュニケーションをとるとか
読書をさせる
ということがとても大事になるわけです。

また、決まった英語のパターンを覚えようとして
上達しないという人も多いですよね。
お会いした人から聞いた話です。

まだコロナ禍の前のことです。
その人は、新婚旅行でイギリスに行こうと思い
旅行用の英会話本を買いました。
空港やホテルなどでよく使われるパターンを勉強し
意気揚々と新婚旅行に出かけました。

彼女にリスペクトされたかったそうです。

ところが、
空港で入国管理官の前に進んだときに
何を言っているのか
チンプンカンプン
お手上げ状態だったそうです。

ま、でも、日本人だし
新婚旅行だし
何とか、入国できました。

で、その人が言うには

「テキストに書いてある通りに
話してくれないんですよ!!」

そんなの当り前じゃない!!!

って、思いませんか?

逆のことを考えてみるとすぐわかることです
日本中のお役所の窓口で
職員の皆さんが一様に、
一つのことを説明するときに
一字一句同じことばで
説明してくれますか?

「聞くだけで上達する」というテキストの
落とし穴は、ここにあります。
こういうテキストは、ある程度基本ができて
応用できるレベルになると
とても、上手く活用できると思っています。

なので、
私は、いつもいつも
小うるさく言っています。

まずは、「基本を学ぶこと」

どんな学問でも、スポーツでも
基本を知らないで応用はできません。
そして、日本語を豊かにすること。

そうすると、英語の本を読んだり
映画や英語のニュースを聞いたときに
100%言葉を聞き取れなくても
単に言葉の意味だけでなく
何を伝えたいのか
ニュアンスがつかめてきます。

英語を学びたいと思ったら、
ぜひ普段から、
ご自分の興味あるもので良いので
本を読んでください。

その積み重ねが
ある日、
英語の表現に大きな変化をもたらします。

 

 

 

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